26 June 2012

いせ辰

大好きな老舗がある。江戸千代紙の”いせ辰”さんだ。
本屋、花屋に次いでテンションがあがるのが、紙屋だ。
日本独自の伝統紙、中でも大胆なモチーフをカラフルに描く作風が好き。
河鍋暁齋(妖怪の絵で有名だけどね、蛙の合戦で知ってる人も多い)の大柄の絵柄を未だに刷って提供してくれている、”いせ辰”には感謝だ。
今回買った千代紙はこちらの二枚。一枚目は春をテーマにしたもので、二枚目は秋をテーマにしたもの。季節感ずれてますが。笑

 ところで、千代紙の起源は、、、
”公家たちの間で和歌を書き留めた短冊や色紙にあるという。
様々な趣向を凝らし、絵模様を描いた贅沢な紙は、江戸時代、武家にも広まり、進物品の包み紙などに使われた。江戸後期、木版多色刷りである錦絵の登場に伴って様々な色柄のものが出回り、婦女子の装飾・紙芸材料として庶民の人気を集めるに至った”


とまあ、最近、日本事象をスペイン語に訳して紹介することが多く、その為には日本語で自分でも勉強しなければ分からない!思っていたよりも大変!
しかしこれがとっても面白い。
日本文化の層の厚さを感じています。結構幸せ♡

02 June 2012

”共感”と”応援”

最近、友人に面白いことを言われた。
”そんなに共感しようとしてくれなくていいよ。ただ応援してほしいんだ” と。


”共感”をキーワードに人に接すると、共感できたりされる時は良いけれども、
そうじゃなかった時に排除につながらないか、それは危険ではないか?と思うと。
宗教も、民族的にも他国に比べてバリエーションが少ない日本では、
”共感”できる余地が多い。でも、その一方で共感できないものを排除することも、
弊害としてあるのではないか?という視点。



私は確かに”共感”がキーワードすぎて、背負わなくてもいいものを背負って自分まで疲れてしまったり、それこそ”共感”してもらえないとすごく寂しくしてきたから、
この考え方は私の一部分を解放してくれたような気分がした。



日本人でなくとも、人間誰しも、”共感”し合える空間を
居心地が良いと感じるのだと思うし、それは自然なことに思える。少なくともプライベートでは居心地の良い人といる自由があるはずだ。

でも、友人がパートナーを見つけて少しずつ変化していたり、深く付き合えば付き合うほど”共感”できない部分が増えていくことも確かに自然なことなのかもしれない。

その時に、”共感”できなくなったから、”距離を置く”のではなく、
尊重して”応援”することはできるのかもしれない。
応援だって体力も気力も使うことだから、人として好きな相手にしかできないことだけれども。なんだか今の私には、この視点、大事な気がした。

Reach


アトランタオリンピックのテーマソングだった、懐かしのこの曲。
キューバ出身、マイアミ在住のGloria EstefanのReach.
彼女の楽曲の中では120%スペイン語の曲の方が色気があって大好きなのだけれど、
英語曲の中ではこの曲は特別。

前に進みたいとき、力をくれる。

王貞治監督が、被災地にようやく作られた野球場で
子供達に野球を教える番組を見た。バッター席に入りながらもどこか不安気な子に、
こう言った。”いまこの場でプレイできるのは君しかいないんだ。他の誰でもない君だよ。
君がおどおどしててどうする。完璧な練習なんてできっこないんだよ。でも今この場でそのプレイができるのは自分しかいないんだから、堂々とやろうじゃないか”

もっともな、ありふれた言葉かもしれないけれど、
あの監督だからこそ、すごく愛に溢れていて説得力があってじんときた。

明日から始まる一週間。新たなチャレンジです。
私の身の丈を越えたお仕事だと思います。不安な気持ちも正直やっぱりあります。
でも、せっかくだから、与えられた場所で、精一杯やってきます。