力強い光を放つまんまるい物体と向かいあってうずくまる
そよ風に乗っかるように 小さく鼻で呼吸をして 軽く眼を閉じた
"pienso en ti"
ぴえんそ えん てぃ
満たされた月を見つけると今でも君をおもいだす
だって君は月の子だったから
まるで太陽の世界には欲しいものはなんにもないよ。とでも言いた気に
躊躇わず
躊躇わず
月に導かれては 一歩また一歩と 順調に歩を進めていくんだもん
まったくずるい、すごい、月の申し子
それはそれは 不思議な引力を持つ子だった
夢を語るその瞳に吸い込まれそうになってしまったあの日、
君はとうとう本当に
月の子 になってしまったのか と思った
大きな鼻 長い腕 照れ笑い
夢 へと向かう道は一つではない
それなのに それなのに
君の意志はどんな岩よりも固く
移ろう街を見下ろしながら
人知れず じわじわと昇る月の強烈な光が
また 少しだけ アタシに君を想わせた、 八月の晩
気がつくとアタシはベランダで柚子をむしゃむしゃと食べていた
都会の月ってかんじだねぇ
ReplyDelete元気のいい月を見においで、田舎に・・・