読み応えのあるエンターテインメント小説を見つけました!
ラジオで聞いた冲方丁さんの受け答えが、好印象だったので、手にとってみたのですが、これがとってもおもしろかった!
2010年の本屋大賞受賞作品、”天地明察”。
タイトルから、陰陽師を連想しましたが、時は江戸。
”暦を変える”という前代未聞のベンチャーに立ち向かった天文学者、渋川春海の人生を描いた壮大なお話。テンポの良い展開で綴られているので、一気に読めます。
主人公春海の繊細な心象と、複雑な時代背景が分かりやすく説明されていてgood。
もともとは碁の名家に生まれ、跡取りとして要人の碁のお相手を務めとしていた春海。
趣味の算術に惚れ込む春海。
算術を応用した天文学へと興味を広げる春海。
また、現行暦への疑心と、次第に改暦への使命感を増していく春海。
春海の勢いのある真っすぐな生き方は、現代の私たちにも大きな励みになります。
勝手なイメージですが、本屋大賞ってマイナーだったけど、地道にいい文章を書く作家さんが受賞している感があったので、まさに本屋大賞、という感じです。
ところで、このお話の主な舞台は”会津、江戸、京都”の三都市。
時代背景を考えれば、当たり前っちゃ当たり前なのですが、私の故郷、”I ♡会津”が江戸幕府の要所だった当時の様子が活き活きと描かれているお話を読むのは、個人的にとても嬉しかったのです。
何十回訪れたか分からない鶴ヶ城に展示されている白黒写真を通して昔から身近に感じてきた会津藩主たち。その中でも、会津藩祖 ”保科正之公”は、そりゃあもうヒーローの中のヒーロー。
春海は、その保科正之公に気に入られ、会津藩と密接な関わりがあったそうで、
江戸でも会津藩邸に住み、会津と江戸、京都を往復します。
ということは、会津藩がなければ、現代の日本の暦も違ったものになっていたかも!
まあ、暦は、明治時代にどうにか現在の形になっていたと想像しますが、大げさではなく現代の天文学は少なくとも違った形になっていたのかな、と思います。
ところでx 2 、話はいきなりカリブ海に飛びます(笑)が、天文学といえば、”マヤ文明”ですよね。ピラミッドで有名なマヤ文明。ユカタン半島にある遺跡、チェチェン=イッツアの写真を。
このピラミッドの階段4面の91段を合計した364段に最上段の神殿の1段を足すと、丁度365段です。マヤ暦では一年は18ヶ月だったと言われていますが、我々と同じ、365日。
北面の階段の最下段にマヤの最高神のククルカン(羽毛のある蛇の姿)頭部の彫刻があり、春分の日&秋分の日に太陽が沈むとき、ピラミッドは真西から照らされた階段西側にククルカンの胴体を浮かび上がらせます。ククルカンの降臨を高度な天文学の知識を背景に演出していたマヤの人々。紀元3世紀〜9世紀に、ですよ。多分本当に現代よりも、少なくとも天文学は進んでいたんでしょうね〜!
(今は残念ながら上れなくなっちゃったとか、聞いているのですが)ピラミッド頂上から見下ろすと、一面、ユカタン半島の熱帯ジャングルです。
ちなみに、ここは霊気がすご〜いんです。行くとなぜか鳥肌が止まらず、そわそわします。ピラミッド等が完璧すぎるくらい、綿密だったからでしょうか、それとも、、??
(実はある時ここを訪れた夜、大変なことになりました。この話は長くなるので次回にしましょう、もう涼しくなってきてホラーの季節でもないですしね。笑)
あ〜〜カリブ海の青緑、メキシカンピンクの壁、、タイムスリップしたい。。
話が逸れすぎましたが、SF小説の作家さんというイメージだった冲方さんの歴史物、いいですね〜!というのが今日の趣旨でした。新作も歴史物だそうなので、楽しみです!!
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